マス・バネ・ダンパ

昨日は信号処理の過去問を一通り解いたが、今日は制御の過去問を一通り解いた。
結論:制御は現状でも8割は確実に取れる
まぁおそらくみんなそういう状態だと思うので、万が一にもミスしないように解きなおすことだな。
あと、残りの2割をどれだけがんばるか。


「壁と剛体が、バネ(バネ係数k>0)、ダンパ(ダンパ係数c>0)、および図のように水平方向に力fを発生させるアクチュエータが接続されている」


これを状態空間表現で表してみようという問題があった。
バネ係数は分かるけど、ダンパって何よ?と、制御論は分かるけど具体的な対象では実装したことがない私めです。
ダンパってのは粘性モデルのことっぽい。すなわち、変位をqで表すことにすると、その運動方程式
m\ddot{q} = -kq -c\dot{q} + f
となる。
\bf{x} = \left(\begin{array}q \\ \dot{q} \end{array}  \right)と書けば、状態空間表現は
\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}t}\bf{x} = \left(\begin{array}{cc}0&1 \\ -\frac{k}{m}&-\frac{c}{m} \end{array}  \right) \bf{x} +\left(\begin{array}0 \\ 1 \end{array}  \right) f
となる。
知らないと、実に(1)から詰むことになる問題であった。


\frac{1}{s+a}ラプラス変換が危うかった。
\mathfrak{L}[u(t)] = \frac{1}{s} ただし u(t) = \left\{\begin{array}{cc}1&(t\gt 0) \\ 0 & (t\lt 0) \end{array} \right. の単位ステップ関数
\mathfrak{L}[f(t)e^{-at}] = F(s+a)
この二つだけは何が何でも覚えておかなければ。
これを使えば
\mathfrak{L^{-1}}[\frac{1}{s+a}] = e^{-at}
が直ちに得られる。
「それならt<0のところではどうなるのよ?」
とまた悩み始めたが、よくよく調べてみるとLaplace変換はt>0の部分でしか定義されていない(定義する必要がないとも言える。なぜなら問題にするシステムは因果的でなければならないからだ。非因果的なシステムを考えたりする離散システム論とはちょっと違う)。というわけで、正しくは
\mathfrak{L^{-1}}[\frac{1}{s+a}] = \left\{\begin{array}{cc}e^{-at}&(t\gt 0) \\ 0 & (t\lt 0) \end{array} \right.
となる。みんな面倒過ぎて書かないだけだ。
そんな当たり前のことに、一週間前になってようやく気づく今日この頃。